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胎児の循環
胎児への栄養と酸素
お腹にいる胎児は、羊水の中にいて様々な衝撃などから守られて発育します。その間、胎児はお母さんの胎盤につながっているへその緒(臍帯)*1から栄養・酸素をもらい、いらなくなった老廃物を送り返しています。
胎児は頭が先に大きく成長する!
胎児の血液状態は、一部を除き殆どが混合血*4が流れています。そして、胎児の肺は機能していないので、肺には血液が殆ど流れず、胎児期のみ開通する“卵円孔*5”や“動脈管(ボタロ管)*6”を介して、動脈血*2の多い混合血が、主に頭・上肢に流れ、動脈血の少ない混合血が、それ以外の体に流れ込むという胎児特有の血液循環よって、頭が先に大きく成長します。
*1. へその緒…“臍帯”とも言う
胎児と母体の胎盤をつなぐ管状の組織で臍動静脈が通る
長さ 約50cm、直径 約2cm
臍静脈(動脈血 1本):胎盤→胎児へ流れる
臍動脈(静脈血 2本):胎児→胎盤へ流れる
*2. 動脈血 … 酸素を多く含んだ血液
*3. 静脈血 … 酸素が少なく、二酸化炭素を多く含んだ血液
*4. 混合血 … 動脈血と静脈血の混ざった血液
*5. 卵円孔 … 心臓の右心房と左心房の間の壁(心房中隔)の孔
約10mmの孔が開いている
主に臍静脈(動脈血)と胎児の下大静脈(静脈血)の混合血が
流れる
*6. 動脈管 …“ボタロ管”とも言う
肺動脈から大動脈弓部の下方に繋がる短い管
主に胎児の上大静脈からの静脈血が流れる
※ 上記はポイントのみ掲載させて頂きました。
(記載日:2007.11.23)
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